designer:Takuji Yamada(山田拓治)
シグネチャーである立体裁断を駆使したデニムを初め、独自の世界観で多くのファンを魅了するブランド「NVRFRGT」。
今回、デザイナー山田様を招き、自身の経歴からNVRFRGT誕生秘話、今後の展望まで深堀するインタビューを実施しました。
NVRFRGTのアイテムを手に取って頂くきっかけになれば幸いです。
Instagram内で募集した質問に回答頂いた動画をページ最下部に掲載しております。併せてご覧くださいませ。
ー 山田さんがファッションを意識し始めたきっかけを教えてください。
叔父の影響が大きいと思います。お洒落だったので、(叔父の)お下がりをよく着ていましたね(笑)
家に遊びに行ったら*ホットドッグ・プレスや**ブーンあたりの雑誌が沢山あって、小学校高学年くらいから読み漁ってました。
*ホットドッグ・プレス(Hot-Dog PRESS):
1979年に創刊された日本の男性向け情報誌。誌面に影響を受けた世代には、現在でもメディアやファッション業界で活躍する藤原ヒロシ(音楽プロデューサー/ストリートカルチャーのキーパーソン)などが含まれる。
**Boon(ブーン):
1990年に創刊された男性向けファッション誌。90年代の裏原宿系・ストリートファッションブームを牽引。「古着」「スニーカー」「ブランド特集」などの企画が人気を博し、ストリートカルチャーのトレンドセッターとして機能していた。影響を受けた読者層からは、後にストリートファッションを世界に広めたNIGO®(A BATHING APE 創業者)やVERDY(グラフィックアーティスト)といったキーパーソンも輩出。
ー 当時買った洋服の中で印象に残っているものは何ですか?
今、(NVRFRGTの)シグネチャーアイテムになっている立体裁断のデニムですかね。
当時僕が中学3年生から高校1年生のときに初めてLevi's RED から所謂「1stコレクション」が出て...色々なショップでも売られていて話題になりましたよ。
ファッションに対する情熱をより濃くするきっかけになったデニム。それが現在、NVRFRGTを象徴する切って離せない大切な存在へと遂げた。
ー 現在手掛けているNVRFRGTというブランドネームには、どのような意味が込められているのですか?
「不忘念」という仏教の格言を引用しているんです。
それを、ファッションに対する初期衝動や情熱、好きだという気持ちに置き換えて、忘れずにいたいと思ったからです。
あとは分かりやすい名前が良かったのもありました(笑)
ー 山田さんが独立を決意した経緯は?
元々(企業に)雇われてデザインをしていたんですけど、色々な人(ブランド)とやっていく中で、自分が(本当に)表現したい部分と、チームが表現したい部分が一致しないことがあって...。それなら自分で独立して(本当に表現したいことを)やった方が良いと思ったからです。
ー 今後、NVRFRGTをどのようにさせていきたいですか?
まずはチームの人員を増やしたいです。ほぼ一人でやっているので、(クリエーション以外の)業務に追われることが多くなってクリエーションに集中できなくなりました。なので、チームを編成することで(商品の管理や取引先との連絡などを任せて)自分のクリエーションに時間を割きたい。
ー そしたらとんでもないモノが出来上がりそうですね(笑)
(笑) 国内の展示会を早めて、(現在メインのアジア圏以外の)海外も見据えたいです。
・山田拓治
1986年 東京都で生まれる。
服飾の専門学校を卒業した後、ATTACHMENT、Name.のパタンナーを務める。
2018AW~2021SSコレクションの間、デザイナーとしてのキャリアを積む。
2022SSコレクションよりNVRFRGTをローンチ。